
Interview with Astrid Sonne
ー 今回は2度目の来日になりますか?
はい、2018年1月に友達のXenia Xamanekと一緒に日本に行きました。東京、大阪、神戸で自分たちでツアーを組んで、すごくDIYでしたが、貴重な時間が過ごせました。
”Human Lines”のアルバムをリリースする直前で、まだライブはあまりやったことがなかったので、実験的な部分がたくさんあったけど、皆さんが温かく迎えてくれました。またすぐに戻れるのを楽しみにしています!
ー First Album “Human Lines”はシンセサイザー中心のドローン的なアンビエントやデコンストラクテッド、エクスペリメンタルな内容でSecond Album “outside of your lifetime”も前作を引き継ぎつつ、よりシネマティックになり、Vocalやアコースティックギターを取り入れた内容になっていますが、全体としてエレクトロニクスを中心としたアンビエントな作風になっていると思います。
“outside of your lifetime”のギターは自身で弾かれているのですか?
ギターはあまり弾けないんです。でも、友人のML BuchとTobias Kroppが”Outside of Your Lifetime”のギターパートを担当して、素晴らしい仕事をしてくれました。
ー またヴィオラは幼少期から弾き始めたのですか?また他の楽器も習ったりしたのでしょうか?幼少期はどんな音楽を聴いていたのでしょうか?
6歳でバイオリンを始め、12歳でヴィオラに転向しました。ヴィオラの方が競争が少なく、その音色により共感できたのでフィットしました。13歳から21歳まで教会の歌手として活動していたので、その経験は大きな影響を与えています。楽器に関しては、どれも熟練した技術を持っているわけではないけれど、ベースギター、ドラム、キーボードなどは、色々楽しんで演奏しています。育っていく中でそこまで音楽を聴いてこなかったですが、Tom Jonesを聴いて興奮した記憶があります笑 あとは、両親がよく聴いていたデンマークのシンガーソングライター’CV Jørgensen’のアルバム”Tidens Tern”が、今でもお気に入りのアルバムの一つです。

ー そして、”Great Doubt”では作風に大きな変化が見られますね!よりVocalが増え、Violin, Cello、ピアノやビートが加わりdub, pop, R&Bを含んだ幅広く有機的なサウンドを展開していますね。 “Human Lines”、”outside of your lifetime”から三年ずつ計6年の月日を重ね、よりアコースティックが増えとエレクロトニックが混ざり合ってきています。 ここまで行き着いた前作からの心境の変化などテクニカルな部分を含め教えてください。
私が一番興味があることは、私自身を表現することの新しい方法を探ることです。過去7~8年間、さまざまな音楽や美学に引き寄せられ、その時々でさらなる探究のために新しいスキルを学ぶことが必要とされました。新しいことに挑戦する時、自分自身をあまり厳しく評価せず、そこには自然に限界があるけれど、それがいつも自由さを感じさせてくれます。
私のクリエイティブプロセスは、初めた頃と今も変わらない部分があります。たくさん実験し、新しい方法を模索する時間を費やしますが、数年前と比べると、直感がより研ぎ澄まされ、過剰に考えすぎずに良いと感じたことを選べるようになってきていると思います。
ー 『Great Doubt』には繊細で独特のムードがあり、聴いていると単純にポジティブになるのでもなく、淡く不思議な気持ちにさせれます。
タイトルやアルバムに込めた意味や気持ちの正解というものをお答えするのは難しいかもしれませんが、みんな気になっていると思うのでぜひ教えて頂けますか?
私の音楽には、常に中間のような雰囲気を見つけようとしてきたと思います。その場所を見つけられたとは言えませんし、おそらくとても個人的なものだと思いますが、私にとってそれがずっとモチベーションになっています。アルバムを作った時、かなり波乱に満ちた時期を過ごしていて、その不確かな状態の心情が録音に反映されていると思います。アルバムを作ることで、私自身の内面と外面で起きていたことに向き合うことができ、それが明確な瞬間をもたらすこともあったけど、ほとんどは疑いで、それを感謝することを学んだと思います。

ー “Great Doubt EDITS”は錚々たるメンバーが揃っていますが、普段から交流があるアーティストたちに依頼したのでしょうか?
“Great Doubt EDITS”に参加してくれたアーティストの多くは、私の友達やコラボレーターなので、彼らにメールで参加してくれるか尋ねました。Blood Orangeにはまだ実際に会ったことはありませんが、彼が私の作品を気に入っていると言ってくれていたので、そのままお願いしてみたら、幸運にも快く引き受けてくれました!今回参加してくれた全てのアーティストは、私と私の音楽に大きな影響を与えてくれた人たちなので、彼らの耳を通して表現された”Great Doubt”を聴けたことは本当に素晴らしい体験でしたし、彼らの貢献にとても感謝しています!
ー また最近注目しているアーティストがいたら教えてください。
ロンドンには本当にワクワクするアーティストがたくさんいます!Feooはすごくいいと思うし、Vanessa Bedoretも素晴らしいです。SELN recordingsのConrad PackとDJ Gonzも最高です。音楽のスタイルは違うけど、どれもチェックする価値があるアーティストたちだと思います!

ー 今回は石橋英子と共演します。日本には素晴らしいアンビエントや実験音楽家がいますが、好きなアーティストはいますか?
石橋英子と同じ夜に演奏できることにとても興奮しています!彼女の作品が大好きなんです。日本には本当に素晴らしい音楽がたくさんありますね。私が最もよく聴いているアーティストは、横田進、Sugai Ken、Merzbow、Ippei Matsui & Aki Tsuyuko、寺田創一、灰野敬二、Yellow Magic Orchestra、坂本龍一などです。まだまだ続きます…

ー 2017年以来の日本でのツアーですが、楽しみにしていることはありますか?
新しい場所に行けるのが楽しみです!名古屋、金沢、京都には行ったことがないので、とても楽しみにしています。それに東京にも再訪するのが楽しみです。正直言って、食べ物、旅行、新しい人々に会うこと、すべてが楽しみなんです!また温泉にも行けるのが楽しみです。訪れる場所ごとに温泉に行けるか試してみたいと思っていて、それが実現できたら本当に素晴らしいですね!
SHOW INFO
NY-東京発のPACIFIC MODEがデンマーク/ロンドン発ASTRID SONNEと石橋英子を招き、2/25火曜日にWWWにてライブ公演を開催!
2024年にリリースされた3枚目となるLP『Great Doubt』がPitchforkやRAなど数々のメディアで年間ベストアルバムに選出されたAstrid Sonne、待望の来日公演。
ドローンを主体としたアンビエントやシンセサイザーを用いたエレクトロニカをリリースしてきた彼女だが、今作からヴォーカルを加えdub, pop, R&B, 現代的クラッシックなメロディーとサウンドを展開している。彼女が作り上げる独特なムードはさらに洗練されていて、その曖昧さや不確実性が今を表現し、そ
れがリスナーの心に強く響いているのであろう。
共演にはDrag Cityより7年ぶりの歌のアルバム「Antigone」のリリースを予定している石橋英子を迎える。 日本を拠点に世界で活躍し、ピアノ、シンセ、フルートなどの楽器を演奏する音楽家である。「ドライブ・マイ・カー」などの映画音楽の制作でも世界中で高い評価を受けている。今回はAstrid Sonneと同様にエレクトロニクスとアコースティック楽器を駆使するライブを披露する。
DJにはFLATTOP主宰、PACIFIC MODEにもレギュラー出演のYELLOWUHURUが参加。
アンビエント〜インディー〜エクスペリメンタルの垣根を超えて幅広いミュージック・ラヴァーに捧げる一夜をお見逃しなく。